『技能士』ってご存知ですか?

『技能士』とは

年二回、前期・後期に分けて行われる《技能検定試験》に合格した人に与えられる名称、《国家資格》です。 

※検定に合格せずに《技能士》を名乗ると法律により罰せられます。

区分としては特級・1級・2級、中には単一等級のみの職種もあり、又、外国人研修実習生に対する基礎級・随時3級・随時2級といった区分もあります。

令和5年度現在では111もの職種があり、それぞれの検定試験に合格すると特級・1級・単一等級は厚生労働大臣から、2級・3級は各都道府県知事から技能士の名称が記された《合格証書》及び《技能士章》(1級は金 、2級は銀)が交付されます。

我々石工の場合、1級と2級、検定試験として《石材加工作業》・《石張り作業》、栃木県では実施していませんが《石積み作業》の三種があり、それぞれの試験に合格すると『一級(二級)石材施工技能士』と言う名 称が与えられます。

 

石工 技能検定試験(後期)《石材加工作業》をご紹介します。

  • 同じ《石材加工作業》の試験でも地域によって二通りに分かれます。

    まず、支給される材料の規格、『約180mm×約250mm×約270mm以上で、裏面及び下端面が平面加工してあり他の面は割りはだである物』ここは全国共通ですが、支給材の材質が中硬石(安山岩)又は硬石(花崗岩)に分かれます。

    栃木県では中硬石 :福島県須賀川市で取れる《江持石》を使用しています。

    試験時間は、中硬石では1級で3時間40分、2級で2時間40分。硬石では1級が6時間、2級が4時間10分。それぞれ必要に応じて20~30分の予備時間が許されますが、予備時間を 使用しますと超過時間ごとに減点となります。

    審査は三人の検定員により、試験中の作業態度等・完成した製品の精度(寸法誤差等)・視感的な審査で採点が行われます。

     

    1級と2級の課題です。

     

    違いは中央の《紋》、1級は《浮彫り》2級は《沈み彫り》に、そして向かって右側の面、2級は直角なのにして1級は25mmの勾配がつきます。

    2級では一部、電動工具の使用が《条件付き》で認められていますが基本は手作業。

    昔ながらの《ノミ》や《鎚どの道具で石材を削って叩き、《決められた時間内に如何に正確な製品を仕

    上げるか》の腕、技が試されます。


  •   
  •  
  • 《石張り作業》の1級課題と2級課題
  •  
  •   《石積み作業》課題
  •  
  •  
  •  
  •  
  •